THE BOOK

人生に影響を与える至高の一冊を紹介

自己啓発本を読む人におすすめしたい一冊

あなたは自己啓発本を読みますか?

 

仕事への取り組み方、成功者の習慣、前向きな言葉たち...

読んでいるとやる気が満ちてきて、活力になりますよね!!(形を変えたエナジードリンク?笑)

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自分をより良くしようと啓発に努めることは素晴らしいです!

 ただ人生アクセルばかりでは、疲れるのも確かです!!

時にはブレーキも必要ではないですか?

 

今回は、自己啓発本をよく読むあなたに、一歩立ち止まって考えられる”ブレーキ本”を紹介したいと思います。

 

『あやうく一生懸命生きるところだった』 

 ハ・ワン 著 ダイヤモンド社

 

う〜ん!

なんとも興味をひくタイトル!!そして脱力する独特なイラスト!!

 

 

1.著者の紹介

この本の著者である韓国人ハ・ワン氏の経歴はとてもおもしろく、この本のキーになりますので紹介します。

イラストレーターである彼は、お金を少しでも多く稼ぐために会社勤めとイラストレーターのダブルワーカーをしていたそうです。

ただある時「こんなに一生懸命生きているのに、自分の人生はなんて冴えないんだ!」と思い、40歳を目前にして突如仕事を辞めることを決意。

フリーのイラストレーターになるが仕事は少なく、絵を書くこと自体も好きでないことに気づくそうです。自作の絵本もあるそうですが、詳細は公表してないそうです。

何とも謎の多い、今までの著者で一番やる気を感じられない方です笑

 

 

2.本書の概要

40歳を目前に会社を辞め、”一生懸命生きない人生”を生きることを決意した著者。

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そんな著者の人生を賭けた実験をつづった自伝(?)的エッセイ。

強烈な競争社会である韓国で、知らぬ間に参加させられたゲームから自らコースアウトして見えてきたものとは?

世の中に溢れる自己啓発本とは違うアプローチで、読みごたえ抜群の一冊です!

 

3.韓国でこの本が書かれる意味

以前紹介した一冊『LYKKEリュッケ 人生を豊かにする6つの宝物』内にて韓国という国をこう紹介していました。

 

”韓国はいろんな意味で、先進国の多くが直面する課題を如実に体現している国”

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世界最高水準の生活を享受しながら、自殺率が常に上位。富を幸せに変えられない国と紹介されていました。

実際に世界のどの国よりも韓国人が、幸せになる為のヒントを教えてもらうためにハピネス・リサーチ研究所へ調査員を派遣しているそうです。

 

それはなぜか?

当書内では、急激な経済発展や、格差問題を指摘していました。

世界的に流行している韓流ドラマも、必ずと言っていいほど財閥(富の独占)出世争い(超競争社会)がテーマに出てきます。そして強烈な儒教思想や、村社会はとても窮屈そうです。

 

私も韓国ソウルに行ったことがありますが、街を歩く若者は皆同じファッションや髪型。高級車が競い合うように路駐されていました。

そんな閉塞的な社会で、コースアウトした生き方をする著者が訴えることには、妙に説得力があるのです。

 

ただ、この社会問題はお隣の国の話ではなくて、(韓国程ではないにしろ)日本でも同じことが言えませんか?

 

 

4.この本の醍醐味とまとめ

 私がこの本を読んで感じたのは、”正解は一つではない”ということです。

そして”自分が納得する生き方をすること”

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日本以上に強烈な競争社会で”自ら”コースアウトした生き方を選んだ著者。

「皆が漠然と信じる一つのゴールに向けた生き方」とは、違う生き方を提案しています。

 

その提案は、同じ資本主義に生きる私たち日本人にも、考えさせられる内容ばかりです。

実際に日本の書店には、自己啓発本の類の本は数えきれない程並んでいて、皆が競争社会に勝つ為の方法を模索しています!

 

ただ、現代はインターネットが発達して、世の中は個人主義になりました。

学校の先生や親の言うことが全てだった時代は終わり、それぞれが自分の考えを主張して、その賛同者を簡単に見つけることができる社会になりました。

もう、出世や年収だけが全ての時代は終わったようにも思うのです。(もちろん自分を高めることは大切です)

 あなたも一度立ち止まって、この一冊を参考に”自分の生き方”を考えてみていかがでしょうか?