交渉力を鍛える
交渉は避けられない。
私達が仕事をする、物を買う、日程を決める、、、あらゆる場面で私達は無意識に「交渉」しています。私達は交渉を避ける事はできません。
今からあげる項目に一つでも当てはまれば注意です!!
・なぜか、場の雰囲気にのまれてしまう
・根負けして、相手の話を聞き入れてしまう
・主張しても、かわされてしまう
当てはまってしまったあなた!
有効な「対抗策」を持っておくと”相手のペースに乗せられずに、自分の意図する方向に相手を導く”ことができますよ!!
今回は交渉時の”武器”を学べる至高の一冊をご紹介します。
『プロ弁護士の心理戦で人を動かす35の方法』
「弁護士」「心理戦」なんてキーワードが出てきて高度そうで難しそう!?
そんな事はありません!!お気軽に交渉するマインドが学べる良書です!!
⒈著者の紹介
著者の石井さんは、相模原法律事務所の代表を務める弁護士。年間180以上の案件(刑事事件の示談交渉・男女間のトラブル・詐欺トラブルなど)に関わるそうです。まさに「交渉」が仕事である、心理戦のスペシャリストです。
⒉この本から学んだ事
弁護士が書かれる本なので法廷などをイメージしてしまいますが、そんな大きな場面ではなく、日常の小さな交渉=”人を動かす場面”でも使えるヒントがわかりやすく解説されています。
この本から学んだこと、「日常で使える武器」を今回は3つ紹介します!!
①人は感情で動く
六法全書を使いながら「論理」で仕事をしそうな弁護士である著者が、繰り返し本書で説いています。
重要なことなのでもう一回言います!「人は感情で動く」
本書内で心理戦を制する三つの流れが紹介されていました。
①感情に対処する(警戒心を解き、関係性を築く)
②論理的に説得する(論理を持って説得する)
③感情に対処する(交渉を有効的に終える)
なんと3つのうち2つが「感情」に対処しています!!
それくらい交渉において「感情」は重要なポイントなんです!!
相手を論理的にかっこよく丸めこもうとしてはダメです。
まず、相手と「連帯関係」を築きなさい。そして相手の状態を見極め、相手に好かれるよう対処すること!
相手に好意を持たれれば、交渉をこちらに有意な形で進めることができます。
逆に相手に嫌われた状態で交渉を始めて、立派に正論を組み立てても相手は動いてくれないのです。
相手は感情を持った人間ですから。
本書内でこんなことも書かれています。
「村の長老は六法全書にすら勝る」
本書内の例で、ある村に住む兄弟が相続で揉めていた件が出てきます。意見が対立し互いに譲らない兄弟。そこに村の長老が現れ、二人に説教を始めます。すると二人とも和解してしまうのです。要するに六法全書よりも、この村では長老が信頼されているのです。
極論、感情に対処できていれば、論理は必要ないのです。
では相手と連帯関係を築く為に相手に好かれるには??
「好かれる方法」について本書内で詳しく解説されていますので手にとって学んでみて下さい!
②相手を論破するな
相手を論破して勝ち誇ろうとする人を時々見かけます笑
相手に反撃のスキすら与えず、コテンパンにやっつけて勝ち誇る!!
自分の優越感は満たせますが、目的は「相手を動かす」こと!これを忘れてはいけません。
これは心理戦を制する3つの流れの③の段階にあたります。
理想は相手自身に論破されたことに気づかせること。
すると相手は論理が破綻している以上、それを気づかせる前に話をまとめようとするのです。
中国古典である兵法書「孫氏」にも記述されています。
『きゅうこうには迫ることなかれ』
”きゅうこう”とは追い詰められた状態のこと
要するに追い詰められた人間をさらに迫りかかると、とんでもない捨て身の力で反撃をくらうぞという戒めなのです。
せっかく感情に対処して、論理で相手を説得できても最後の締めで失敗すれば相手を動かす事はできません。
それでも私たちもつい勝ち誇りたくなります。常にこのポイントを肝に銘じておく必要があります。
③物事を確率で捉える
この本を読んでなるほど〜と思ったポイントです。
この本では繰り返し”パーセント”というワードが出てきます。
著者の意図としては、物事をゼロか100で捉えがちだと、負けてゼロになった場合自分はダメだとレッテルを張ってしまうことになりかねないからだそうです。自分に自信をなくすとダメな発言を繰り返し負のスパイラルに陥ってしまうのです。
ただ、確率で考えれば、確率的に負けたとしても今回はそれに当たっただけで次回は勝率を高めよう!と前向きに挑戦できるわけです。
敏腕弁護士でも、勝てない事はあるのです。ただそこで交渉を諦めて努力を怠れば、相手を動かす事は叶わないのです。
⒊まとめ
交渉で役立つポイントを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも紹介した3つがあなたの交渉の勝率をあげられたら幸いです。日本は場の空気を読む文化があり交渉することに躊躇する傾向にありますが、もっとお気軽に交渉するべきです!
「交渉」だと大それた言い方になってしまうので、「人を動かす」程度に捉えて!!
●人を動かすについては合わせてこの本も読んでおくとさらに造詣が深まりますよ!
今回は省きましたが、本書内では②論理的に説得する の場面で使える心理学的ポイントも学べますよ!
ぜひ、次回の読書のお供に!!