イタリア人に人生の楽しみ方を学ぶ
今回は、以前読んだ本で面白かった本を紹介したいと思います。
海外の価値観を学べる本なのですが
(今までにもフィジーやフランス、デンマークから幸せについて学べる本を紹介しました)
今回はイタリア!!
ラテン気質で、美しい街や深い歴史を持った国、イタリア!!
私は行った事がないのですが、本を通してもサッカーを見ていても日本とはいろんな意味で真逆な世界を生きている国だと気づかされます!
陽気でオープンな人柄、ルーズさ…ある意味日本に欠けている点なのかもしれません!
そんな彼らに人生の楽しみ方を学んでみたいと思います!!
『最後はなぜかうまくいくイタリア人』
宮嶋勲 著 日本経済新聞出版社
⒈著者が語る「イタリア」という国
著者は、1年の3分の1をイタリアで過ごす、イタリアのワインと食について執筆活動を行なっている方です。
著者が語るイタリアの特徴3つを紹介します。
①予定通り物事が運ぶ事など大きな間違いで、不測の事態が起こることの方が普通
②不足の事態に慌てるというのは愚の愚であり、どっしり構えて解決策を見出すことに全力を尽くす方が良い
③どんな不測の事態が起きてもイタリア人は諦めずになんとかする能力がある
なるほど〜日本と真逆をいっていますね笑
⒉イタリア人から学べること
よく国民性は車に例えるとイメージしやすいって言いますよね。
・ドイツや日本は、ヴォルクスワーゲンやトヨタに代表する真面目で均一化された作り(日本車はさらに耐久性まである)が得意
・アメリカは所謂アメ車、でかくて・ごっつい・排気量なんてお構いなしガシガシ走る
・フランスは芸術性・個性的
・イタリアはフェラーリに代表される趣味性の強いデザインや美しさですよね!
すぐ壊れるらしいですけど、一台にかける職人の魂。個体によって絶妙に異なるところが魅力で、世界中から熱心なファンが多いですよね。
本書内で書かれているのは、イタリア人は分業が苦手で、一人が全工程を担わないとやる気がなくなるようです笑 いい意味で、職人気質があって集中させたら誰にも負けないところが魅力ですよね!
ちなみにイタリアにはFIAT(ルパンが乗っています)という大衆車メーカーもありますが、世界的にパッとしないのは、今の説明でうなずけると思います笑
それらの点を踏まえ、この本からイタリア人に学んだ事を3つ紹介します!
①日本はオートマチックな社会
本書内で紹介されていましたが、イタリア人にとっての30分は、世界の1時間。
とっても時間にルーズ。人との待ち合わせにしても、公共交通機関にしても。
私もフランスやイギリスに行った際に感じましたが、ヨーロッパ自体(海外はどこでもですが)時間に細かくありませんが、ヨーロッパの中でも特にイタリアはひどいようです。
海外旅行から帰ると再確認しますが、日本は全てにおいて正確すぎる!(特に時間)
宇多田ヒカルが歌ったのもうなずけます!笑 すべてがAUTOMATICなのです!
・電車も定刻通りに来る!(そもそも海外には時刻表なんて存在しない国もたくさんあるのですから)
・郵便物は壊れずにすぐに届く!
・自販機は正確にお釣りが出てくる!
・ロボットのような台本通りの接客!
・買った商品は丁寧に梱包される!
そしてみんな似た格好をして、同じ買い物袋を持って買い物から帰る。
中学校を卒業したら高校へ入り、大学か就職をして結婚してマイホームを買う。。。
時々人生ゲームの中を生きている感じにも思えます笑
日本はすべてがある程度予想通りにうまくいく世の中です。だから皆の期待値が潜在的に高い。
だから少しでも到着が遅れると駅員に文句を言うサラリーマン、接客態度が悪いとすぐクレームをつけるモンスター客!笑
受けるサービスが高い分、働く側は自分を酷使しているのです。
だからストレスが溜まり、健康を害してしまう人や無駄な消費や酒に走る人がいる。
(時に、福知山線の脱線事故のような大事故を引き起こす要因にもなる)
反対にイタリアは、サービスが悪いが、働く側に求められる期待値も低い。こう言うと怠け者に見えるかもしれないが、れっきとしたイタリアはヨーロッパでも有数な経済大国です。なんとかなるんです!
私達はもっと他人に寛容になるべきです!!
②好きか嫌いか、美しいか醜いか
本書内で紹介されていましたが、イタリアは物事の判断を「好きか嫌いか」「美しいか醜いか」で判断する傾向が強いようです。”美しいか醜いか”という点はいかにもイタリアという感じがしますね笑
日本は「論理的に、多角的にみて」物事を判断する傾向にありますよね?
イタリア人はビジネス時でもお構いなく感情的・直感的に物事を判断する傾向が強いのです。
本書内で著者が200人規模のワインの試飲会に招待された時の話があります。
試飲会で使用する200人分の大振りのワイングラスが用意できないことがわかりました。
普通なら小さめなワイングラスで代用するかと考えますが、主催者のイタリア人は醜いので嫌だ!と頑なに引かなかったそうです笑
その後のディナーパーティーの会場の話もそうです。
日本だったら、多角的に考えて最寄りのアクセスが良いホテルのホールなどが会場として使われるでしょう。便利ですから!
イタリア人が会場に選んだ場所は、バスで1時間離れた美しいブドウ畑に囲まれた丘の上のお屋敷!!
理由は”好き”だから。ホテルのホールで飲むワインなんて”醜いので、嫌い”となるのです笑
子供の頃から”好きか嫌いか”で生きてきたイタリア人は、直感をかなり磨いてきているのです。これは多くの日本人にない能力じゃないでしょうか。
日本では好きか嫌いかで決めるなんてワガママだ!と教わりますからね!
小さい頃から直感を研ぎ澄まされてきたイタリア人は、最初に紹介したように不測の事態が起きても何とかする力を持っているのです。
反対に日本人は、想定外の事が起こるとパニックになって機能停止状態になります。
接客でも基本は台本通り覚えているので、予想外のことをお客から言われるとパニックになって固まってしまうのです笑
日本は自然災害がもともと多く、不測の事態が多いはずなのに年々”野生の勘”が失われてますよね?最近のコロナウイルスにしても、テロ活動にしてもグローバル化が進んだ世の中は予想外のことが起こる確率も高くなるのです!!
これから世の中は「個性」がもっと評価されていく社会になります!私達はもっと自分オリジナルの感覚を磨く必要があります!!
③Attendismo
意味は待機主義。
これは特に南イタリアの人を揶揄する言葉として使われるそうです。
要するに、人生はなるようにしかならない。悪あがきをしてもどうしようもない。じっと待っていたら何か良い事があるかもしれない。そのチャンスをつかまえよう!
というニュアンスである。
これはなるほど〜と思いました!!!
私はこれを聞いてあるイタリア人サッカー選手を思い出したのです!
なぜいつもそこにいるんだ!!
フィリポ・インザーギ!!!
ジョンカビラさんの声が頭の中で再生されます!笑(ウイイレでゴールした時のやつです)
彼はイタリアの名門ミランで活躍した、名ストライカーなんですが、、
別に足が早いわけでもない!テクニックがあるわけでもない!ヘディングがうまいわけでもない!
なのになぜイタリア代表まで昇りつめたの??笑
彼はこぼれ球に反応するのがめちゃめちゃうまかったんですよね!!ポジショニングが抜群!
まさに待機主義のイタリア人を象徴するプレーヤーですよね!!!
まあサッカーというスポーツ自体、イタリアにマッチしてますよね!
そもそも足で扱うから安定しないし、89分何もしてなくても90分アディショナルタイムにこぼれ球を押し込んでゴールすればヒーローになれる!!
ここまでルーズなのは日本では成り立たないかもしれませんが
ここぞという時の集中力や、メリハリというのは日本人も見習う必要があるのではないでしょうか?
日本は常に頑張りすぎです!!
⒊まとめ
日本と対局な人種イタリア人から学べることはいかがでしたか??
この全てを日本の完璧主義な社会で実行することは難しいところもあります!
ただ違う視点もあるよ!ということを頭の隅に入れておくだけでも、気持ちに余裕ができませんか?それが、他者に対して寛容になれるのです!
明日、コンビニの定員が箸を入れ忘れても許してあげられますよ?笑
一所懸命働いてる彼も人間なのですから!!
最後に、コロナウイルスで甚大な被害が出ているイタリアへ
1日でも早く、彼らの陽気な笑顔が戻ってくれることを願います!
Forza!! Italiano!!